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苔の栽培方法

019 プランター栽培の記録 10年間

 2011年3月28日に苔の種を播きました。
 2021年8月24日、11月4日、2021年2月1日の観察です。前回の観察(2014年5月7日)から約7年経ちます。まだ時折り雪が降り、気温は最高で8℃、最低で-4℃くらいの気候です。つい最近まで雪の下になっていましたが、ここ数日で雪が解け、観察できるようになりました。
  
 2020年8月24日 観察
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 2020年11月2日 観察
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 2021年2月1日 観察
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 苔は長期間にわたって、少しずつ成長して行く植物です。種を播いて2年間育てて、ようやく健全な苗に成長しますが、その後の成長でも様々な変化をしながら生き続けます。
 2011年にプランターにハイゴケ、ウマスギゴケの混合の種を播種しました。およそ半年で発芽繁殖し、2年ほどで定着してコロニー形成をします。ハイゴケは育てやすいのですが、ウマスギゴケはハイゴケの中から遅れて育って来ます。3年目以降、徐々にコロニーが盛り上がって行き、10年目にはほぼ3倍ほどの盛り上がりを形成するようになりました。
 長期間、観察を続けていると、苔の生命体の未だに知られていないものを感じることがあります。それが何なのかは、さらに観察し続けないと見えてこないのでしょう。 By 苔神

010_ウマスギゴケ移植・管理技術指導研修会

 2020年6月8日(月)三条市の㈱嵐北商事の圃場で、6月26日(金)諏訪市の温泉寺の庭園で、6月29日(月)見附市の智徳寺庭園で、ウマスギゴケ移植・管理技術指導研修会を実施しました。
 庭園で移植、育成される最もポピュラーな苔はウマスギゴケです。このウマスギゴケを移植した庭師さんや施主さんから、移植後、3~4年ほどすると枯死してしまうという相談がたくさん寄せられます。移植して枯死すると、再度、移植する。それがまた3~4年で枯死してしまう。ずっとこれを繰り返している。何故、そうなるのか、どうすればうまく育ってくれるのか、という相談内容です。
 庭園のウマスギゴケが育たずに枯死する原因は、ウマスギゴケの生態を知らないまま、誤った移植や管理をしてしまうことにあります。このウマスギゴケの生態について、苔神は18年ほど研究を続け、ようやくその生態メカニズムを解明することができました。そのウマスギゴケの生態メカニズムと、メカニズムに合致した移植・管理技術について、今年から会員の要請に従って、本格的に指導研修を実施することにしました。
 
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  6月8日 梅本氏、金子氏を指導             6月26日 温泉寺の瀧住職を指導
 
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  6月29日 畠氏を指導                  ウマスギゴケの生態を学ぶ原理指導
 
 ウマスギゴケの移植・管理技術の指導については、今年3月末に予定していた東京都文京区の養源寺での研修会が、新型コロナウイルスの影響で延期となっています。この6月から諸状況を見極めながら、小規模での指導研修会を実施することにしました。
 今後、庭園でのウマスギゴケの育成に悩んでいる多くの庭師さんや施主さんに、移植・管理技術を普及してゆきたいと考えています。              By 苔神

009_西脇市講習会

 2020年2月24日(月)、25日(火)、3月2日(月)の3日間、兵庫県西脇市黒田庄喜多のフォルクスガーデンで、苔栽培技術講習会が開催されました。講習会は兵庫県北播磨県民局の主催、兵庫県立淡路景観園芸学校による運営で、講師として日本苔技術協会の北川苔アドバイザーが招かれ、苔技術の指導に当たりました。
 初日は、フォルクスガーデンの苔の観察とサンプル採取を実施、2日目は、サンプル採取した苔の移植、種の加工から播種まで、基礎的な苔の栽培技術の実習を実施しました。3日目は、日時計の丘公園の管理棟内の研修室で、苔の栽培技術基礎知識について、スライドショーによる講座を実施しました。
 
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 今回の講習会は募集人員20名のところ、定員を超える30名の参加者が集まり、初めて苔に触れ、未知な植物としての苔の魅力に気付くという体験を通して、苔への強い関心を持って頂くことができたようで、苔神もしっかりと手ごたえを感じることができました。
 講座終了後、苔のボランティアサークルを募集したところ、15名ほどの方が参加の意思を表明しました。
 講習会に当たって、準備から運営まで、兵庫県立淡路景観園芸学校の嶽山洋志さんにお世話になりました。
                                              By 苔神

008_新潟講習会

 2019年11月6日(水)、7日(木)の2日間、新潟県三条市、見附市で、庭園のスギゴケ講習会が開催されました。
 初日、三条市高岡の割烹旅館「公楽」にて、参加した15名の造園業関係者に、庭園のスギゴケの現状や、スギゴケの基礎知識、庭園への移植、管理についての技術講座が行われました。
 翌日、見附市本町の智徳寺にて、スギゴケの移植技術実習と管理技術実習が行われました。
 
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 スギゴケの実習では智徳寺の境内にて、日本苔技術協会の北川代表の解説、松寿苑の重泉氏の指導を受けて、参加者一人一人がウマスギゴケ約15ケース分を移植する実習を受けました。また、午後には、智徳寺の裏庭のウマスギゴケの茎高制御管理技術の実習も行われました。
 
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 本講習会の事務局として準備から後始末まで、面倒を見て頂いた「らんぽく苔の郷」のホームページにも紹介されています。 http://kokenosato.ranpoku.com/
 こうした造園関係者向けの庭園のスギゴケ講習会は、今後も全国各地で実施したいと考えています。来年2月には、東京都文京区での講習会を計画しています。講習会を実施したいとお考えの方は、苔神までご連絡下さい。                         By 苔神

007_全国苔フェスティバルin栗原

 2019年10月26日(土)宮城県栗原市で、苔の生産者を中心とする全国苔フェスティバルin栗原が、開催されました。
 今回開催された苔フェスティバルは、宮城県北部地域振興事務所栗原地域事務所、栗原市、一般社団法人栗原市観光物産協会、栗駒高原森林組合、が中心となった実行委員会主催で運営され、日本苔技術協会がこれに共催し、栗原市栗駒高原にある栗駒高原森林組合の敷地で開催されました。
 
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 前日まで台風の影響による激しい雨に見舞われましたが、この日は朝から快晴となり、10時の開会式には既に1,000名近い来場者で会場が埋まりました。当協会からは、全国から8社がそれぞれの栽培した苔を持ち込み、テントで苔の栽培の紹介や製品の販売を行い、多くの来場者と情報交換を行いました。
 苔フェスティバルの会場では、10:30から、一般社団法人宮城県造園建設業協会県北支部栗原分会が設置した模擬庭園で、ウマスギゴケの移植技術講習会が開かれ、苔神の指導の下、らんぽく苔の郷のウマスギゴケの移植実習が行われました。また、13:00から、会場のステージで苔の栽培をテーマにしたパネルディスカッションが行われ、コーディネーターは苔神が務め、パネラーには栗原地域事務所の今野勝紀技術次長、栗駒高原森林組合の佐藤則明代表理事組合長、新潟県胎内市地域おこし協力隊の朽網裕子会員、城東社中代表の白石達也会員、らんぽく苔の郷店長の土田一義会員が参加し、苔の栽培に取り組む現状について発言、多くの質問にも答えて頂きました。
 
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 今回の苔の栽培事業者を中心とした全国苔フェスティバルin栗原は、これまでにない催しであり、想像以上の盛況となりました。苔の栽培技術を広め、苔栽培事業を産業化したいと願う当協会にとっては、今後も、こうした苔フェスティバルを全国に広めて行きたいと考えています。                                                          By 苔神


001_カナダからの報告

 2019年3月18日、カナダ・バンクーバーから苔の栽培試験報告が届きました。頓宮会員は2017年5月に苔神が送ったモスペーパーのサンプルを、バンクーバーで栽培試験をしました。
 送ったモスペーパーのサンプルは、数種類の苔を混合してあります。
ウマスギゴケ、コスギゴケ、ナミガタタチゴケ、トヤマシノブゴケ、カモジゴケ、アオギヌゴケ、ホソバオキナゴケ、の7種類です。ウマスギゴケ、コスギゴケを除いて、いずれも弱光性の環境を好みます。この混合種をカナダ・バンクーバーの環境下で栽培すると、適合したものが繁殖するはずです。
 
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 (上左)2017年6月4日に播種。(上右)1年後の2018年3月16日には、さらっと発芽しています。
 (下)2019年3月18日、かなりしっかりとコロニーを形成して育っています。
 
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 頓宮さんからの報告メールです。
 
 北川様
 カナダに帰国してひと月ほどになりますが、4ヶ月も留守にしていているとどちらが日常なのかしばらく戸惑っていました。
久しぶりにマイ苔サンプルを見たら, 苔神モスペーパーが一面青々として超嬉しかった!
 2017年6月4日に播種して2年弱かかってようやくここまで成育してくれました。この4ヶ月不在の間は全くの放置状態で自然潅水のみです。いかにバンクーバーの冬季間が湿っているかがお分り頂けるかと思います。
 拡大写真を参考にどの種が繁殖しているかご確認ください。
                            by 苔神

006_庭園のスギゴケ講習会 in 京都

 2019年2月20日(火)、21日(水)の2日間、京都市の南禅寺、八千代のスギゴケの移植工事現場を会場にして、日本苔技術協会主催の講習会を実施しました。
 初日は大広間でスライドショーを見ながらの座学を、2日目は八千代の玄関前で実施されている移植工事の現場で見学と体験を行いました。これまでにない実習を経験することができる講習会とあって、20名余の参加者が集まり、専門的な技術講習を受けました。
 参加者からは、これまでの現場経験とは異なるスギゴケの生態的特徴や、苗の扱い方、管理方法などを学んだ後、多くの質問が寄せられ、新しいスギゴケの技術に納得し、感嘆の声を上げていました。
 なお、本講習会の事務局として準備から後始末まで、面倒を見て頂いた「らんぽく苔の郷」のホームページにも紹介されています。                    By 苔神
 http://kokenosato.ranpoku.com/
 
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     左:座学の会場風景          右:移植工事現場での体験風景

005_名古屋講習会&大阪講習会

 2018年9月11日(火)名古屋市さかえビル名古屋駅西口店で、11月28日(水)大阪市西淀川区民会館で、造園業者向けのスギゴケ講習会を開催しました。
 講習会にはそれぞれ20名前後の造園関係者が参加し、10時から15時半までのおよそ5時間、庭園のスギゴケの移植や管理、移植用の苗の品質など、専門的な技術講習が行われました。
 講習会には、大勢の協会員も参加し、大変有意義な講習会となりました。

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            講習風景  左:名古屋講習会  右:大阪講習会
 
 庭園のウマスギゴケを扱う技術は、ウマスギゴケがどのような環境で自生するか、環境が変化するとどのような影響を受けるのか、また、ウマスギゴケが繁殖する生態とはどのようなものなのか、こうした苔の生態的な特性を知ることから生まれます。
 協会で実施する講習会は、まず、苔の基本的な生態を学び、生態に基づいた栽培技術を学び、そして庭園への移植や管理の技術を、具体的な事例を挙げて説明します。
 講習を受講された方々から「目から鱗が落ちました!」と評価を頂き、苔神はとてもやりがいを感じています。今年も、要請があればどこへでも出かけて行きますので、よろしくお願い致します。                        By 苔神

004_庭園のスギゴケ講習会_in 大宮

 2018年6月2日、大宮駅前のJA共済埼玉ビルの会議室で、庭園のスギゴケ講習会を開催しました。
 今回のスギゴケ講習会は、㈱嵐北商事の土田一義会員から、企画から準備まで、事務局となって運営して頂きました。講習会には、東京、埼玉、千葉、神奈川、長野、新潟の各地から15名の造園関係者が参加しました。
 講習会は、午前10時から午後3時半まで、①庭園のスギゴケの現状、②スギゴケの生態学、③スギゴケ苗の選別基準、④スギゴケの移植法と管理法、を講習し、庭園の苔を扱う造園業者にとって必要な、具体的な技術や知識を学んで頂きました。幸い、今回は5月に実施した京都・泉涌寺のウマスギゴケ修繕工事の事例を紹介しながらの講習で、参加した方々から、分かりやすい!とても勉強になった!との反応を頂きました。
 
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   講習風景
 
 庭園のウマスギゴケを扱う造園業者の方は、ほとんどウマスギゴケについて知りません。どんな苗を選び、どのように移植するのか、どのように管理するのか、何故そうしなければならないのか、苔神が事例に基づいた講習を致します。これからさらに多くの機会を設けるつもりでいますので、その際は、是非とも講習に参加して、スギゴケについて学んで下さい。
                                  By 苔神

003_胎内市坂井_苔栽培講習会

 2018年5月23日、胎内市坂井公民館で、苔の栽培講習会を開催しました。
 胎内市では、中山間地の農業や林業の不振・衰退に歯止めをかけようと、地域おこし協力隊員を募集し、新たな地域振興を目指しています。今年4月から協力隊員として赴任した朽網裕子会員が、苔を中心とした事業を起こそうと地域に提案し、今回、苔の栽培講習会を実施することになりました。
 講習会には、坂井集落の住民約13名が参加し、午前に種の採取、選別、洗浄、乾燥、刻種加工、播種と、栽培の実習を中心に研修を行い、午後に苔の基礎知識を学ぶ座学を行いました。
 
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   苔の種採取
 
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   選別、洗浄、加工作業
 
 講習会終了後、参加者が集まり、今後の苔の栽培事業の進め方について、具体的な計画を話し合い、今年度は、2反歩、5,000ケースのウマスギゴケ栽培を実施することとしました。さらには、参加者の中から、もっと苔を学んで様々な苔の事業の可能性を追求し、坂井地区を全国の苔事業のモデル地域にしたいと、日本苔技術協会に参加したい旨を申し出る方もいました。
 夢が叶うよう、苔神が応援します。             By 苔神