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苔の研究レポート

012 コケの質問と応答 多肉植物とコケ

 時々、電話で問い合わせを頂くことがあります。折りよく対応できる時はお答えすることがありますが、出来れば、メールの方が苔神にとっては都合が良いのです。何よりも、文章や写真を利用する方が質問に正確にお答えすることができます。

 先日、こんな質問を受けました。
「多肉植物とコケを一緒に栽培することはできますか?」
「コケと多肉植物は栽培期間が違うでしょうから、別々に栽培した方がいいと思いますよ。」
「一緒だと、どちらかがダメになりますか?」
「いや、ダメになるということではありませんが、一緒に栽培する必要があるのですか?」
「多肉植物の鉢に、コケは栽培できないんでしょうか?」
「???」

 質問内容は、多肉植物とコケを一緒に育てることができるか?というものでした。栽培と聞いて、苔神は、播種をして、2年ほど圃場で育てることを思い浮かべてしまったのです。
 人工的に多肉植物とコケを育てることは可能だと思いますが、それなりの工夫が必要ではないかと考えます。実際に苔神は多肉植物とコケを一緒に育てたことがありませんから、正確に答えることはできません。でも、幸いなことに、自然界で多肉植物とコケが一緒に生えている写真を見たことがあります。自然界にあるのですから、多肉植物とコケは一緒に育てることはできるはずです。
 
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 上の写真はロンドン在住の朽網会員がダービーシャーで観察したコケの写真です。上左の写真には多肉植物とコケ(アオギヌゴケ科?)が見られます。上右の写真は、石垣に群生するコケ(アオギヌゴケ科?)が観察されます。

 朽網会員はロンドンでコケの栽培に挑戦するために、先ずは、イギリスでどんなコケが生息しているのか、フィールドワークで観察しているところです。ロンドン市内の街路や公園を歩き回り、観察したコケを画像で記録し、少量を採取してサンプル栽培をします。まだ、始めたばかりですが、結構、たくさんのコケを発見しているようです。
 最近、朽網さんは「コケゆきてロンドン。A moss lover in London!」というブログを始めました。イギリスのコケ事情が画像で見られますので紹介しておきます。
 http://blog.livedoor.jp/kokeyuki/archives/1110037.html

by 苔神