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苔の栽培方法

009_苔の種で育てるヤマゴケ

 ヤマゴケ(ホソバオキナゴケ Leucobryum juniperoideum (Brid) MÜll.Hal.)のプランター栽培記録を、忘れていました。前回のレポートから半年が経っています。
 
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 播種から8か月半ほど経ちます。観察は6月4日(火)。一面に新しい株が生えて来て、コロニーが形成されつつあります。このまま順調に行けば、一年ほどでシート状の苗になると思われます。
 コケの栽培で、苔の種を播く時期は何時が良いのでしょうか、とよく質問されます。
 自然の状態で栽培する時には、播種からおよそ3~5か月の間は水分を必要としますので、梅雨時を目指しての2月~3月頃が適当ですが、プランターや差し芽箱で栽培する場合は、何時播いてもそれほど影響はありません。プランターや差し芽箱に蓋や遮光ネットを被せることで、風を防ぎ、乾燥防止を果たしますので、多少の乾燥する時期でも、発芽し成長します。
 苔神のプランター栽培は、試験圃場に置いて、ほとんど灌水しません。放置状態と言ってもいいです。それでも、ちゃんと育ちます。栽培のコツは、プランターや差し芽箱など、少し深い容器で苔の種を播き、蓋や遮光ネットで風を防ぐこと、これが重要なのです。
 とはいえ、新潟とは気候の違う地域では、やはり乾燥の時期は少し不安ですから、時々、観察しながら灌水した方が安全です。一週間に一回の灌水で十分だと思います。
 皆さんの栽培はどうなっているのでしょう。もしよろしければ、画像をメールに添付して、苔神に送って下さい。ブログで紹介します。
  By 苔神