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001 こけ玉の作り方は簡単

「こけ玉の作り方や育て方を教えてほしい」という問い合わせが来ます。
 こけ玉を作るのは簡単です。植物の根の部分を玉状にして、周りをハイゴケで包み、糸で縛れば出来上がりです。
 ずいぶん以前のことですが、NHK趣味の園芸でこけ玉の作り方が掲載されました。植物の根の部分を玉状にして、周囲にケト土を貼り、ハイゴケで包み、糸で縛る作り方でした。これがブームを呼んで、こけ玉人気が高まりました。
 
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 ところが、このこけ玉は乾燥するとケト土が固く締まって容易に水を受け付けなくなってしまい、枯らしてしまう人が続出しました。
 そこで、浅い皿に乗せて水を溜め、乾燥しないように工夫するとともに、乾燥した場合はこけ玉を水の中にドブンと浸けて給水するようにしました。
 ところが、お皿に水を溜めておくと、水のやりすぎで植物が根腐れを起こすようになったばかりか、コケが黒ずんで来て腐敗してしまうようになりました。中には、カビが生えて、くさいにおいを部屋中に発散させるこけ玉もありました。

「こけ玉は作るのは簡単だけど、育てるのが難しい」というふうに、みんなが考えるようになり、こけ玉のブームは少し下火になりました。
 苔神も、一通りそれを経験しました。
 では、こけ玉を育てることの、何が難しいのでしょうか。どうすれば上手に育てられるのでしょうか。
 そのあたりの技術について、これから順次、レポートして行こうと思っています。
  By 苔神